新生活に忍び寄る「お金のトラブルあるある」5選【SNS・副業・恋愛】
目次
進学や就職をきっかけに一人暮らしを始めて、新生活に少しずつ慣れてきた人も多いのではないでしょうか。
新しい土地で新しい仲間と出会い、自分で自由に使えるお金が増えると、毎日が少しワクワクしますよね!
でも、そんな楽しい新生活の裏側で、ちょっと気を付けたいのがお金にまつわるトラブルです。
「今までお金のトラブルに巻き込まれたことないし、大丈夫でしょ」と思っていても、トラブルは意外なところに潜んでいます。
この記事では、学生や新社会人など、初めて一人暮らしをする人が遭遇しやすい金銭トラブルについて、ケース別に紹介します。新生活を安心して過ごすためのヒントとして、ぜひ参考にしてみてください。
めちゃくちゃ多い!お金のトラブル相談
「自分は結構しっかりしてるし、だまされるなんてありえないでしょ!」と思っている人もいるかもしれません。
でも、学生や新社会人など、若い世代が金銭トラブルに巻き込まれるケースは少なくないのです。
国民生活センターなどに寄せられている消費生活相談では、18歳・19歳からの相談件数が2024年度だけでも、なんと8,900件以上に上っています。
これはあくまで「実際に相談した人」の数であり、誰にも相談できず、いわゆる「泣き寝入り」になった人を含めると、もっと多くの人がトラブルに巻き込まれていたかもしれません。
さらに、18歳になると、法律上は「成人」として扱われるため、親の同意がなくても自分の判断で契約を結べるようになります。17歳までは「未成年者取消権」という、未成年者が親の同意なくした契約を原則取り消せる仕組みがありますが、18歳以上になると、この権利は使えません。
この時期は、自分の判断でいろいろなことが決められるようになる分、リスクも隣り合わせになる時期と言えるでしょう。
参考:18歳・19歳の消費生活相談の状況-2024年度-|独立行政法人国民生活センター
若い人によく起こる金銭トラブル5選
新生活が始まると、引っ越しや新しい仕事、学校の準備、アルバイトなどで毎日が忙しくなり、時間があっという間に過ぎてしまいますよね。
そんな忙しい日々の中で、ふと立ち止まって考える余裕がなくなってしまったり、「まぁいっか」と、いつもより簡単に決めてしまったりすることは、誰にでもあるのではないでしょうか?
そんな状況に付け込んでくるトラブルも、少なくありません。
ここからは、若い人に起こりやすく、特に気を付けたい金銭トラブルの例について紹介します。
「簡単に稼げる」に惹かれてしまった副業トラブル
新生活ではどうしても生活に余裕がなくなりがち。
少しでもお金を稼ぎたいと考える人も少なくないでしょう。
しかし、「生活費に使えるお金を少しでも増やしたい」という気持ちに付けこんだ、副業のトラブルが増えています。
SNSでは、「スマホだけで月〇万円」「スタンプを送るだけで報酬がもらえる」など、簡単に稼げそうな広告を見かけたことはありませんか?
実際に国民生活センターに寄せられた相談ではこんな事例がありました。
SNSで「“いいね”を押すだけで稼げる」という広告を見て、副業を始めた学生のケースです。
最初は、指示通りに「いいね」を押して画像を送るだけで、100〜200円の報酬が支払われていました。
しかしその後、「さらに報酬を増やすには別のタスクが必要」と案内され、指定された口座に1万円を振り込むよう求められます。
「1万3,000円が受け取れる」と説明され、振り込んだものの、今度は「次は5万円が必要」と追加で請求されてしまいました。
支払いをやめようとすると「違約金が発生する」と言われ、最終的には合計20万円を振り込んでしまいました。
参考:簡単なタスクで稼げるとうたう副業トラブルに注意!|独立行政法人国民生活センター
このように、最初は少額の報酬を支払って安心させたうえで、徐々に高額な支払いを求められるケースもあります。
こうした副業トラブルの相談は年々増加しており、国民生活センターによると、2023年度は3,694件、2024年度は7月末時点ですでに900件以上の相談が寄せられています。
また、荷物の受け取りや転送作業を依頼され、知らないうちに犯罪に関わってしまうこともあります。
簡単に稼げる話ほど、裏に危険が潜んでいると考えた方がよいでしょう。
【副業トラブルに巻き込まれないためのポイント】
- 「簡単」「誰でも」「すぐ稼げる」などの言葉を見かけたら、一度立ち止まって本当に大丈夫かどうかを考える
- 犯罪に悪用される可能性があるため、身分証の写真などの個人情報は、簡単に渡さない
前払いでの金銭トラブル
近年多いのが、前払いでまとまったお金を支払うときのトラブルです。
例えば、「初回無料」「体験キャンペーン」といったサービスの広告を見てカウンセリングに行くと、「今日契約すると、安くなりますよ」と強く勧められ、気付けば高額なプランの契約をさせられるようなケースがあります。
話を聞いているうちに、だんだんと断りきれない雰囲気になり、その場で数十万円のローン契約を組んでしまう人も少なくありません。
ニュースでも取り上げられ問題となったのが、脱毛サロンで先に高額な代金を支払い、後で倒産してしまうというトラブルです。施術が受けられないだけでなく、返金されなかったケースもあります。
近年は脱毛サロンの倒産件数が増加しており、2024年の倒産件数が過去最多を更新したと報告されています。2025年も前年を上回るペースで推移していました。
「契約をやめたい」と伝えても、返金が少なかったり、お金が戻るまでに長い時間がかかったりするケースもあるので、サービスの内容だけでなく、高額な前払いや長い期間にわたっての契約のリスク、そして契約先の事業者の状況を慎重に確認しておくとよいでしょう。
【前払いでのトラブルを防ぐためのポイント】
- その場でローンやクレジット契約を勧められても「一度、見積もりを持ち帰って考えます」と伝え、絶対にその場でサインしない
- 契約書は、サインする前にスマホで写真を撮ってOKか確認し、持ち帰ってじっくり読む(撮影NGなら、その理由も含めて慎重に考える)
- 施術を受けるたびに料金を支払う「都度払い」のサービスがあるサロンなども検討してみる
課金・クレジットカードなどのトラブル
一人暮らしを始めると、お部屋のインテリアを揃えたり、日用品を買い足したり、オンラインで買い物する機会も多くなります。そんな中でキャッシュレス決済やクレジットカードを使う機会も増えるのではないでしょうか?
でもその手軽さゆえに、ついつい使いすぎてしまったというトラブルもあります。
例えば、ゲームアプリの課金などを「少ない金額だから大丈夫」と思って繰り返し利用していると、気付いたときには請求額が予想以上に大きくなっていたというケースがあります。
また、支払いが難しくなってしまい、リボ払いなどを利用したことで、返済期間が長く続いてしまうこともあります。
さらに、クレジットカードの設定によっては、本人が意図していなくても自動的にリボ払いになっているケースもあります。
店頭で「一括払い」と伝えていても、あらかじめリボ払いが設定されているカードでは自動的にリボ払いになる場合があるため、まずは支払方法がどうなっているか確認した方がよいでしょう。
クレジットカードは、後から支払う仕組みであるため、現金を使うときに比べて「お金を使っている感覚」が持ちにくくなることがあります。
つい使いすぎてしまい、支払いが難しくなってしまうと、延滞として扱われることがあります。
今後クレジットカードが作りにくくなったり、ローンの利用に影響が出たりすることもあるため、あらかじめ使う金額の目安を決めておくなど、無理のない範囲で計画的に使いましょう。
【課金・クレジットカードのトラブルを防ぐためのポイント】
- 定期的に利用明細を確認し、どのくらい使っているかを知る習慣を付ける
- 分割払いやリボ払いなど、支払い方法の仕組みをあらかじめ知っておく
- 1か月に使ってよい金額を自分で決めておき、その範囲内で利用する
ツケ払いの金銭トラブル
「新しく一人暮らしを始めると、ふとした時に寂しさを感じたり、人とのつながりを求めたくなったりしますよね。特に20歳を過ぎるとお酒を交えて会話を楽しむ機会も増えます。
しかし、お酒やその場の雰囲気に流され正常な判断が難しくなり、「もう少しだけ」と思っているうちに、気付いた時には想像以上に大きな借金を背負ってしまうケースも報告されています。
手持ちのお金が足りなくなると、「ツケ払い(飲食代金を店側や店員・キャストが一時的に立て替えること)を勧められることがあります。安易にツケ払いを利用すると、後で高額請求につながりやすく、その返済が原因で、さらに深刻なトラブルや犯罪行為に巻き込まれる事例が後を絶ちません。
警察庁のホームページで紹介されている事例では、下記のようなものがあります。
いわゆるホストクラブの中には、女性客の好意に乗じて多額の債務を負わせ、売春や性風俗店での稼働を余儀なくさせるなどの悪質な営業行為を行うものがあります。
引用元:悪質ホストクラブ対策について|警察庁
なお、多くの店舗では健全な運営が行われている一方で、一部では悪質なケースも報告されています。
仕組みやリスクを理解したうえで利用することが大切です。
【深刻なトラブルを防ぐためのポイント】
- 親しくなっても、簡単にお金を貸し借りしたり、高額な支払いの約束をしたりするのは避ける
- 無理のない範囲で楽しみ、支払える金額を超える利用はしない
- おかしいなと思ったら、一人で抱え込まずに周囲に相談する
将来の不安に付け込まれる就活・オーディション商法のトラブル
将来の夢や憧れの仕事のために一人暮らしを始める人もいるかもしれません。
しかし「夢を叶えたい」という純粋な気持ちや「将来を何とかしたい」という焦りに付け込むようなトラブルもあります。
例えば、「就職活動に役立つ講座がありますよ」「面接対策にぴったりです」と勧められ、気付けば高額なセミナーやスクールの契約をしてしまうようなトラブルです。
実際に国民生活センターには、次のような相談が寄せられています。
就活相談会のあとにアンケートをきっかけとして連絡先を伝えたところ、後日「無料セミナーに参加しませんか」と誘われたというケースです。
セミナー自体は無料でしたが、その後「次の講座もおすすめです」と案内され、会場に足を運ぶうちに、就活塾の契約を勧められました。
「一度持ち帰って考えたい」と伝えても、その場で決断を求められ、断りきれず申し込みをしてしまったものの、後から解約したいと感じています。
参考:学生の就活の不安につけ込むセミナーや儲け話等の勧誘に注意!|独立行政法人国民生活センター
また、「オーディションに合格した」と言われて、高額なレッスン料や登録料を求められるようなトラブルも報告されています。こうしたトラブルは、国民生活センターによると年間600〜700件ほど寄せられており、そのうち約7割が10〜20代の若者です。
中でも女性からの相談が約66%を占めており、若い女性に多い傾向があるとされています。
高額な契約を「今日中に決めないとチャンスを逃す」などと、その場での決断を迫ったり、考える時間を与えなかったりする勧誘はトラブルにつながる恐れもあります。そうした取引からは距離を置いた方がよいでしょう。
【就活・オーディション関連トラブルを防ぐためのポイント】
- 「今だけ」「すぐ決めないとチャンスを逃す」と言われても、いったん持ち帰って家でゆっくり考える
- 料金・サービス内容・解約条件などをしっかり確認し、分からない点は納得できるまで質問する
SNSやマッチングアプリでの出会いは恋心に付け込んでくることも
ここまでに紹介した例は、主にお店やサービスを利用する中で起こりやすいトラブルであり、「事前に気をつけよう」と意識しやすいでしょう。
その一方で、恋愛感情を利用してお金をだまし取る「ロマンス詐欺」と呼ばれるトラブルも増えています。
相手を信頼してしまう気持ちが強いほど、自分で被害に気付きにくいのが特徴です。
せっかくの新生活、素敵な出会いがあったらいいなと思いますよね。
そこで新しい人と知り合うきっかけとしてSNSやマッチングアプリを利用することもあるでしょう。
しかし、相手とやり取りするうちに親しくなり、「二人の将来のために一緒に投資を始めよう」「親の借金を返さないといけない」などの理由で、お金を求められたり、「相手を助けたい」という気持ちを利用されたりするケースもあります。
実際に国民生活センターには、次のような相談も寄せられています。
マッチングアプリで知り合った相手とやり取りを重ねる中で、投資の話を持ちかけられたというケースです。
指示に従って投資をしたところ、一時的に利益が出たように見えたものの、出金しようとすると「保証金を支払う必要がある」と連絡がありました。
その後も「手数料」などの名目で追加の支払いを求められ、最終的に資金を引き出せなくなってしまいました。
最初は少ない金額でも、仲良くなった後、どんどん大きな金額を要求されることもあります。
インターネット上で知り合う相手は、プロフィールや写真が真実であるとは限りません。
やり取りの中で「お金の話」が出てきたときは、一度立ち止まって冷静に考えることが大切です。
【トラブルを防ぐためのポイント】
- SNSやマッチングアプリなど、インターネット上で知り合った相手からお金や投資の話が出たら、いったんやり取りを止めて、すぐには応じない
- お金を要求された時点で警戒し、スクリーンショットなどを撮っておく
- 「一緒に暮らしたい」「結婚したい」など、日が浅いうちから距離を縮めようとされたら、距離を置いて周りに相談してみる
もしもトラブルに遭ったら、一人で抱え込まないで!
トラブルに遭ってしまうことは、決して特別なことではなく、誰にでも起こりうるものです。
もし、「これってトラブルかもしれない」と感じたときは、一人で抱え込まず、早めに誰かに話を聞いてもらうことが大切です。
困ったときに相談できる主な窓口には、次のようなところがあります。
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相談先 |
どんなところ? |
どんなときに相談できる? |
|---|---|---|
|
消費者ホットライン(188) |
近くの消費生活センターなど、相談先を紹介してくれる窓口 |
どこに相談すればよいか分からないとき |
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消費生活センター |
商品や契約のトラブルについてアドバイスをくれる公的な窓口 |
副業・契約・定期購入などで困ったとき |
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法テラス |
法律の専門家につないでくれる窓口 |
契約やお金の問題を法律の面から相談したいとき |
|
警察相談窓口 |
犯罪に関する相談を受け付けている警察の窓口 |
詐欺や犯罪に巻き込まれた可能性があるとき |
「自分は、だまされてしまったかもしれない」と思うと、誰かに話すこと自体を「恥ずかしい」と感じる人もいるかもしれません。しかし、消費生活センターなどには、毎日こういった相談がたくさん寄せられています。
同じような悩みを抱えている人は、決して少なくありません。
困ったときは、一人で抱え込まず、周りの人や相談窓口を頼ってみてください。
まとめ
今回は、学生や新社会人など、新しく一人暮らしを始める人に起こりやすい金銭トラブルについて紹介しました。
副業の勧誘や美容サービスの契約、キャッシュレス決済の使い過ぎなどといった身近なきっかけから、思いがけないトラブルに巻き込まれてしまうことは、誰にでも起こり得ます。
もし、少しでも不安を感じるようなことがあれば、決して一人で抱え込まず、家族や身近な人、相談窓口に話を聞いてもらいましょう。
安心して新生活を過ごすためにも、お金との付き合い方について、ほんの少し意識してみるようにしてください。
- この記事の情報は、執筆時点での情報に基づいた内容であり、正確性・完全性・最新性等を保証するものではありません。また記事の内容は、予告なく変更することがあります。
- この記事は、情報提供を目的に作られており、特定の金融商品等の勧誘を目的とするものではありません。また運用商品には元本割れ等のリスクがあります。商品・サービスのご契約やお申込みをされる際は、お客さまご自身でご判断ください。
- 記事の中には、当行では取扱いのない商品・サービスについて触れる場合もございます。商標登録されている用語等については、各企業等の登録商標として帰属します。
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